HOME > ニュースページ > 社会 > 詳細

【禁聞】「世界の工場」に問題続出 多発するストライキ

2014年04月29日

【新唐人2014年4月29日】5万人の従業員がストライキを続行して2週間、広東省東莞市にある世界最大の靴メーカー「裕元靴工場」がついに譲歩し、労働者の福祉待遇の向上を約束しました。今年の初めから、中国ではストライキの数が昨年同時期に比べ3割以上増加しています。中国の労働者たちは、自分の権利保護を意識し始め、正当な要求を提出しているのでしょうか?報道をご覧ください。

 

「裕元靴工場」はブランドスニーカーの受託製造企業で、中国に複数の工場があります。親会社は台湾の「宝成グループ」で、中国工場の労働者は16万人を超えています。世界の60社以上の靴を受託生産しており、世界のスニーカーおよびカジュアルシューズ市場の20%を占めています。

 

しかし、裕元は従業員の社会保険料の納付において、臨時労働者の基準に基づいて正式雇用従業員の社会保険料を支払いました。また、企業が支払うべき部分も支払いませんでした。このことは2007年、中央テレビ局の番組で報道されましたが、10年来、裕元は姿勢を改めませんでした。

 

4月5日、労働者らがついにストライキを起こしました。道路を封鎖し、工場に対して社会保険料の不足分の納付を求めました。工場側は14日に返事すると回答しましたが、14日になると、再び問題を回避しました。

 

当日、横断幕などを掲げた5万人以上の労働者が街頭に出ました。警察と衝突を起こし、複数の労働者が負傷しました。

 

ストライキは2週間以上続き、宝成グループは最終的に譲歩し、21日、「5月1日から社会保険料及び住宅積立金の不足分の全額を支払い、労働者の要求に基づいて年金保険および住宅積立金も追加納付する」と発表しました。

 

同時に宝成グループは、5月から東莞工場の労働者に対し、毎月一人当たり230元の生活手当を支給すると宣言しました。

 

在米人権組織「中国労工観察(CLW)」創設者 李強氏                                                                             「東莞の裕元靴工場はこの紛争の解決の際、理事会が決定を下しただけで、労働者の意見を充分求めていません。21日に経済的な譲歩政策を打ち出しましたが、労働者への尊重は充分ではありません」

 

本部をニューヨークに置く非営利団体「中国労働者観察」の創設者、李強さんは、中国には労働者を尊重する企業文化がないと示し、工場に民主選挙を通して労働者の権利を守る労働組合があれば、状況は違っていたと述べます。中国にはこのような組合制度がないので、労働者と雇用者側が交渉するプラットフォームがないのです。

 

裕元靴工場のように、待遇問題が原因のストライキは、孤立したケースではありません。

 

今年3月6日、IBM社の深セン工場で1000人以上のストライキが発生。3月24日、上海市嘉定区にある日本企業「上海内野有限公司」で、労働者700人以上がストライキ。4月10日、上海市「サムスン広電電子部品有限会社」で1000人以上のストライキが発生。21日、北京市の「電機総工場」で1000人以上のストライキ。アメリカのスーパーマーケットチェーン「ウォールマート」でも現在、労働組合との交渉が行われています。

 

香港に本部を置く「中国労働者通信」の統計によると、3月に発生したストライキは119件。去年同時期より3割近く増えており、世界金融危機以来最大の増加幅となっています。

 

「中国労働者通信」の報道官、郭展睿(かく てんえい)さんは、中国の労働者が自分の権利を守ることを意識し始め、雇用主に「ノー」と言うようになったと述べます。

 

香港「中国労働者通信」報道官 郭展睿氏

「今 彼らには手段があります。彼らには権利があり、権利がどこにあるのか分かっています。彼らはストライキや抗議などを起こせるのです」

 

香港のベイカー・マッケンジー法律事務所で「中国の就業と労働者問題特別弁護士」を務めるジョナサン・イサックス氏は、もし強制的な仲裁、またはストライキがなければ、労働者たちが自分の要求を表すのは難しい、と述べています。

 

一方、中国「団体交渉論壇」サイトの編集者、何遠端さんによると、団体交渉に参与した労働者は解雇処分に直面することになります。

 

実際、中国の法律にはストライキを起こす権利に対する保護が欠如しているため、労働者は雇用主からの「解雇」や「懲罰」に直面しても、なす術がありません。また、労働者たちが工場から飛び出して街頭で抗議でもすれば、今度は警察による「鎮圧」に直面します。

 

郭さんは、もし労働者の利益を代表する労働組合がなければ、労働者の利益が保障されるというのは絵空事に過ぎないと考えています。

 

中国の経済発展過程を研究する多くの学者は、中国の労働力が廉価なのは、労働者の福利コストが低く抑えられているからで、つまり労働者の権益に対する侵食が主な要因であると考えています。

 

新唐人テレビがお伝えしました。

 

http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2014/04/24/atext1105114.html(中国語)

(翻訳/赤平 ナレーター/佐藤 映像編集/田)

 

トップページへ